【完全保存版】世界のコーヒー品種200種を体系的に理解するための超まとめガイド

■1. なぜコーヒー品種は200以上も存在するのか

コーヒーの「品種(Variety)」は、植物学的には“同じアラビカ(Coffea Arabica)でも、生まれた場所や交配で分かれたグループ”のことを指します。

品種数が多い理由は大きく3つです。

① 自然突然変異

代表例:

  • ティピカ発祥の突然変異(ブルボン、マラゴジッペなど)
  • イエメン系の変異(SL28、SL34、ムンドノーボ など)

植物はときに環境の影響で突然変異を起こし、新たな品種として定着します。

② 品質向上と耐病性を目的とした“人為的交配”

代表例:

  • カトゥーラ × ムンドノーボ(カトゥアイ)
  • SL28 × SL34
  • カスティージョ(病害対策でコロンビアが開発)
  • イエメニアなどの新発見品種

近年は気候変動やサビ病対策のために、多くの国が品種改良を進めています。

③ 原種(エチオピア在来種)の多様性

エチオピアでは、野生のアラビカが無数に存在しており、DNAレベルで区別できる品種は“1000以上”という説もあります。

本記事では、その中でも海外機関が品種として認定しているものを中心に、最大限リスト化して紹介しています。


■2. コーヒー品種を理解するための系統図(ファミリーツリー)

まずは、コーヒー品種の全体像をつかむための大きな流れを示します。

▼アラビカの起源

エチオピア在来種  
 └── イエメン(モカ系)  
         ├── ティピカ  
         │     ├── ブルボン  
         │     │     ├── カトゥーラ  
         │     │     ├── ムンドノーボ  
         │     │     │     └── カトゥアイ  
         │     │     └── SL系(SL28、SL34など)  
         │     └── マラゴジッペ  
         └── ゲイシャ(ゲシャ系)  

▼もう1つの大系統:アフリカ研究系(ケニア・タンザニア)

エチオピア原種  
 └── ケニア研究機関(SL系、Ruiru11、Batian)  

▼現代の“ハイブリッド(交配種)”

ティモールハイブリッド(アラビカ × カネフォラ)  
 ├── カティモール  
 │    ├── カスティージョ(コロンビア)  
 │    └── IHCAFE90(ホンジュラス)  
 └── サルチモール  

このように、大まかには

  • エチオピア起源の原種
  • ティピカ系
  • ブルボン系
  • SL系
  • ハイブリッド系
    の5つに分類できます。

この記事後半で、詳細な系統一覧と200品種のリストを紹介していきます。


■3. 世界の代表的なコーヒー品種の特徴・味・生産国まとめ

ここでは、キャンバスで整理した200種の中から、特に流通量の多い主要品種の特徴を、ブログ用にわかりやすくまとめ直しています。


▼ティピカ(Typica)

特徴:アラビカ最古の品種。樹勢は弱いが品質が高い。
:柔らかい甘さ、透明感、繊細な酸。
主要生産国:ジャマイカ、メキシコ、インドネシア、台湾。
収穫量:低収量(生産性は平均の70%程度)。


▼ブルボン(Bourbon)

特徴:ティピカの突然変異。生産性が高く品質も高い人気品種。
:甘みの強さ、丸みのある質感、華やかさ。
主要生産国:ルワンダ、ブルンジ、ブラジル、エルサルバドル。
収穫量:中〜高。


▼カトゥーラ(Caturra)

特徴:ブルボンの矮性変異。樹高が低く管理が容易。
:明るい酸、軽やか。
主要国:ブラジル、コロンビア、メキシコ。
収穫量:高め。


▼ムンドノーボ(Mundo Novo)

特徴:ティピカ × ブルボンの自然交雑。耐病性もあり生産性大。
:甘くコクのあるブラジルらしい風味。
主要国:ブラジル。
収穫量:高い。


▼カトゥアイ(Catuai)

特徴:ムンドノーボ × カトゥーラ。現在世界で最も普及している品種の一つ。
:万人受けするバランスの良さ。
生産国:ブラジル、中米全域。
収穫量:高。


▼SL28 / SL34(ケニア)

特徴:ケニアの研究所SLが選抜。高品質だが病害に弱い。
:柑橘・ブラックカラント・強い甘さ。
生産国:ケニア、タンザニア。
収穫量:中〜低。


▼ゲイシャ(Gesha / Geisha)

特徴:エチオピア起源。パナマで再発見され世界的ブランドに。
:ジャスミンの香り、華やかな酸、唯一無二の香味。
生産国:パナマ、コロンビア、エチオピア。
収穫量:低い。


▼イエメニア(Yemenia)

特徴:近年発見された希少品種。モカ起源の原種に近い。
:複雑でスパイシーなアロマ、果実感。
生産国:イエメン。
収穫量:非常に低い。


▼カスティージョ(Castillo)

特徴:コロンビアが開発。サビ病に非常に強い。
:近年はクオリティの高さも評価。
生産国:コロンビア。
収穫量:高い。


■4. コーヒー200品種はどう選べばよいのか?

200種の中から、自分が求める味を見つけるための指標として以下をおすすめします。


●「甘さ」を重視するなら

  • ブルボン
  • SL28
  • パカマラ
  • ムンドノーボ

●「酸の華やかさ」を重視するなら

  • ゲイシャ
  • エチオピア在来種(原種系)
  • SL28
  • ビジャサルチ(Villa Sarchi)

●「香りのユニークさ」を楽しみたいなら

  • ゲイシャ
  • イエメニア
  • エチオピア在来種
  • モカ(イエメン)系

●「安定した味・普段使い」に最適

  • カトゥアイ
  • カトゥーラ
  • カスティージョ

■5. 世界の品種開発の最新トレンド(まとめ)

●気候変動対策として、耐暑・耐乾燥の新品種が注目

例:セントロアメリカーノ(中米研究所)

●アラビカ × カネフォラの交配が再び注目

耐病性を得ながら品質向上を狙う研究が進行中。

●エチオピア原種の“再発掘”

エチオピアの農業研究所がDNA解析を進め、新しい品種の発見が続く。


■6. まとめ:コーヒー品種を知ることで“味の背景”が見えてくる

200種類以上あるコーヒーの品種は、単に名前の違いではなく、
その土地の歴史、栽培の努力、農家の選択、風土の記憶
がつまった“物語そのもの”です。

品種を知ることで、

  • なぜこの味になるのか
  • どんな栽培がされているのか
  • どの国がどの品種を重視しているか
    といった背景が立体的に理解できます。

コーヒーの「味」がもっと深く、もっと楽しくなるはずです。

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