コーヒーの味わいを大きく損なう要素として、「雑味・渋み・えぐみ」があります。
それぞれがなぜ発生するのかを、まとめてみましたので、参考にしていただければと思います。
■ 雑味が発生する理由
雑味は、香味の輪郭が濁り、複雑に感じるのではなく“汚れる”ような印象を与えます。
その主な原因は 生焼け・焼きムラ・反応の中断 の3つです。
まず生焼け。焙煎初期の乾燥が不十分だと、内部の水分が残り、熱の伝わりが偏ります。その状態で進行すると、豆の内側でメイラード反応が十分に起こらず、未熟な風味が残ってしまいます。
次に焼きムラ。外側だけが温度に追われ、内部が反応に追いつかないと、苦味や酸の質が混ざり合って濁ります。これは火力過多や排気不足でよく起こります。
最後に反応の中断。1ハゼ前後で熱量が足りずに伸びを止めてしまうと、甘さや香りが十分に形成されず、雑味として感じられます。
■ 渋みが発生する理由
渋みは、舌の側面がキュッと締まるような乾いた刺激として現れます。
これは ポリフェノールの未分解・酸味の未熟さ に起因することが多いです。
焙煎の内部反応が不足していると、豆に含まれるクロロゲン酸類が適切に分解されず、渋さとして残ってしまいます。とくに浅煎りで、火力を落としすぎたり、内部反応前の熱量が不足したりすると起こりやすくなります。
また酸味が“透明感のある酸”として形成される前に焙煎を止めると、酸が硬く尖り、それが渋みと重なる形で表れます。
■ えぐみが発生する理由
えぐみは、青臭さ・土っぽさ・粉っぽい口当たりとして感じられます。
原因は 含水率の過剰・内部加熱不足・乾燥不良 の三つに集約されます。
乾燥工程がうまく進まないと、豆は内部に水分を抱えたまま次の反応へ進んでしまいます。これにより、内部組織がうまく膨らまず、化学反応も不完全なまま。結果として、生豆特有の草っぽさや未熟な味わい=えぐみが残るのです。
また排気を閉じすぎて湿気が籠ると、豆が“蒸された”状態になり、味が濁りやすくなります。これはえぐみの典型的な原因です。



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